雨が降る仕組み – 湿度とはなにか 2

前回は空気中にはたとえ温度が100度以下であっても水蒸気が存在することを学びました。今回はもう少し空気中に存在する水蒸気について詳しく見ていきましょう。

屋外では川や湖、あるいは小さな水溜りのように水が液体の状態で集まっている箇所があります。一方すでにお話したっとり空気中には水が蒸発してできた水蒸気が存在します。

つまり一般的な大気温度では水は液体と気体両方の状態が一緒に存在しているのです。これはどういうメカニズムか説明したいと思います。例として室内におかれたコップに入った水を考えてみましょう。

コップの水

水を飲んだりこぼしたりしない限り、コップの中の水の量は基本的には変わりません。
このときコップの水面付近をもっと細かく見ると何が起きているのか?実は分子レベルで見るとコップの中から水蒸気となって出て行く水分子と、空気に含まれる水蒸気が水に変わりコップに戻る分子が常に存在します。水を温めたりしない限りコップから水蒸気となって出て行く分子の量と、空気中の水蒸気が水となってコップに入っていく分子の量は同じであるため、水の量(水面の高さ)は変わりません。

分かりやすく例を挙げると満員電車を想像してください。電車をコップ、水分子を乗客一人ひとりだと考えてみてください。駅に着くたびに電車から出て行く人と乗り込んでくる人がいます。でも出て行く人と乗り込んでくる人の数が同じだったら電車は常に満員状態です。

コップに入った水の全体量からみるとごくわずかですが、このように水と水蒸気はそれぞれ変化し続けています。このような分子の動きは人の目には見えないので見て理解することはできないのですが、水が水蒸気に変わる沸点である100度以下でも実は水は水蒸気に変わっているのです。

では何日も何ヶ月もコップをそのまま放っておくとどうなるでしょうか?水は乾いてなくなってしまうと思います。

上の説明ではコップから出て行く水分子の量と空気中からコップに入ってくる水分子の量が同じと説明しました。これが完全に密閉された空間であればそう言えるのですが、厳密には部屋の空気は部屋の外とつながっています。コップから水蒸気になって飛び出していた水分子のうちごく一部は水となってコップに戻ってきますが、軽い水蒸気は風などの影響を受けてコップに戻る前に部屋の中へ飛んでいってしまいます。その結果、相対的に水分子がコップから出て行く量が多くなるため短時間の観察では気がつかない程度のスピードで変化でコップの水位が下がり、最後にはなくなってしまうのです。

これが乾くという現象の説明です。洗濯物を干すことを思い浮かべてください。干し始めは湿っていた洗濯物も、夕方にはすっかり乾いているでしょう。これは洗濯物に含まれた水(液体)が蒸発して大気に出て行ったということです。太陽の熱を浴びても洗濯物は100度にはなりません。100度ど以下でも水は蒸発するのです。

この説明を聞くとでは水が沸騰して水蒸気になる温度と教わった沸点との違いは何かと疑問に思われると思います。沸点を越えると水は蒸発し水蒸気になりますが、水蒸気が凝結して水分子になることはありません。なので一方方向の変化だけなので水が蒸発し、すべて水蒸気となるのです。沸点以下ではごく一部の水が蒸発したり凝結したりすることができるのです。

熱が加わらない場合は蒸発する量と凝結する量はほぼ一致します。一方で太陽の光を浴びるなどして水が熱せられたとすると、水が温められ温度が上がります。水の温度があがるということは水分子の持つエネルギーが増えることを意味しているので、元気になった水分子や今まで以上に活発に運動するので、蒸発して水蒸気となる水分子の数が増えていきます。その結果大気に含まれる水蒸気量が増えていくというわけです。このように空気中に含まれる水蒸気量が多い場合がより湿った空気、少ないとより乾いた空気となるわけです。

どうですか?眼に見えない分子レベルの話なので眼で確認することができないのですが、なんとなくイメージはつかめたのではないかと思います。
次回は湿度について説明したいと思います。

カテゴリー: 雨が降る仕組み パーマリンク

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)