雨が降る仕組み – 雲ができて雨にふるまで 1

前回は飽和水蒸気量を上回る蒸気は空気中に存在できないこと、温度変化(低下)に伴い飽和水蒸気量が低下し絶対湿度と一致、さらに下回ると水蒸気としていられなくなった水蒸気が凝結し水(液体)となること、これが雲ができる基本原理であることをお話しました。

今回からはもう少し詳しく雲ができて雨が降る過程を説明したいと思います。

雨の降るメカニズムの概要をもう一度おさらいすると、

  1. 太陽の熱によって地表が暖められる。
  2. 海や川、湖などの水が暖められると蒸発して水蒸気になる。暖められた空気(水蒸気を含む)は軽いため空に上っていく。
  3. 上空の冷たい空気によって冷やされた水蒸気は水に戻り雲となる。水は空気と比べて重たいため雨となって地上に降ってくる。
  4. 雨は川となり海や湖などに戻ってくる。
  5. 1に戻る

でしたね。

これを順を追って少し細かく説明したいと思います。

1.の「太陽の熱によって地表が温められる」ですが、実はこれも簡単な様で奥が深いです。
太陽の光は地球の空気を通って地表に降り注ぎます。小学生のころ理科の実験で、虫眼鏡で光を集めると黒い紙はすぐにもえるけれど、白い紙は燃えなかったり燃えにくかったりしたのを覚えていませんか?

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黒っぽい色は光を吸収するので温まり、明るい色は光を反射するため温まりにくいのが理由です。地表には森林、水面、むき出しの土、コンクリートの建物など色々なものがありますが、黒っぽい色のものがある部分のほうがより暖まります。それがサーマルを探す目印の一つでもあり上昇風の説明では詳しく取り上げたいのですが、今は地表面は温まりやすいとだけ理解してもらえば結構です。地表面が温まると地表に接している空気に熱が伝わり空気の温度も上がっていきます。

一方で太陽の光は地表に降り注ぐまで空気を空気の層を通っています。では上空の空気は太陽の光で暖められるでしょうか?

厳密な答えはYesなのですが、地表面の温まり方に比べるとほぼ無視できるので温まらないと考えてください。上空の空気の温度が上がらない中、太陽の熱を吸収した地表面に暖められた地上付近の空気は温度が上がります。その結果地上付近の空気の温度が上空の空気よりも暖かくなるという現象が起こります。

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物理の話になってしまいますが、気体が暖められると膨張し密度(重さと考えてください)が減ります。地表付近の空気の密度のほうが上空の空気の密度よりも低くなるため、地表付近の空気は上空へと昇り始めます。これが熱上昇風の原理であり、2.「暖められた空気(水蒸気を含む)は軽いため空に上っていく。」の説明になります。

例としてはドレッシングを思い浮かべてください。水と油がはいったドレッシングを良く降って混ぜても時間がたつと油が上にたまってくるでしょう。あれは油の密度が水の密度より低い(軽い)ため油が浮かぶためです。

この温まった空気塊が上昇する様子はもっといろいろ細かく着目することがあるのですが、暖められた空気は密度が小さくなり上昇するということが理解できれば充分です。

2.の「海や川、湖などの水が暖められると蒸発して水蒸気になる。」については前回までの湿度の説明の中で触れたとおり、温度が上がる=エネルギーが増える(=元気に活動する)ことで水分子が水蒸気になっていくという仕組みです。

次の3.「上空の冷たい空気によって冷やされた水蒸気は水に戻り雲となる。水は空気と比べて重たいため雨となって地上に降ってくる。」の説明がクライマックスなのですが、説明する内容が盛りだくさんなので今回はここまでとしたいと思います。

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